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「揚抗比」と「滑空比」 |
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ムササビの「揚抗比」 |
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ムササビやモモンガは樹の枝から真横に飛び出し滑空します。 ですけど、ちょっと高度は下がります。 観測によると、最大100メートル滑空するのに20メートル下がるらしいです。 さて、これを「等速直線運動」として見ると、 滑空比は「5」になります。 滑空比とは、水平飛行距離と高度の比率です。 さて、この場合は、空気抵抗と揚力の合力と、重力が釣合っていると見なします。 空気抵抗も、揚力の5分の1と言う事になりますね。 ムササビの平均的な飛行距離は80メートルとも言われていますので、 滑空比は「4」が標準の様です。 推進力を持たない場合は、高度が下がるので、 これが「樹上降下説」の最大の根拠となります。 しかし、空気抵抗の力は後ろに加わるので、あまり効率的ではありません。 |
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トビウオの水平飛行 |
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水面を滑空するトビウオは、高度差をほとんど利用できません。 もちろん、空気抵抗がかかるので、速度は落ちてしまいます。 しかし、トビウオの尾ビレは下の方が長いのです。 尾ビレを水中に差し込んで、激しく左右に振ると! 推進力が生じるのです! 条件が良ければ、時速60キロ! 距離は400メートルから500メートルも滑空可能と言われています。 その滑空比は、言うまでも無く長大なモノになりますね。 身体も流線形で、空気抵抗は少ないのです。 滑空のためには、必ずしも高度差は必要無いのです。 |
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