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羽毛の進化過程
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ここでは、羽毛の進化過程を描いてみます。
羽毛の進化過程は、以下の2つの説があります。
1.トカゲのウロコが羽毛に進化した
2.皮膚から軸が生え、そこからフサフサした羽枝が出現し羽毛が出来た
ココでは「2.」を採用しています。
Evo/Devo:エボデボ(evolutionary developmental biology=発生進化生物学)
と言うモノで考え出したアイデアだそうです。
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進化過程、その1
まず、中が空っぽの「羽軸」が生えます。
図の左側が、皮膚から生えた「羽軸」です。
図の右側が、羽軸を体毛の様に生やした獣脚類の恐竜です。
羽軸は爪などと同じケラチン質で出来ています。要するに皮膚の一部です。
コレが羽毛の元となります。
後に枝分かれする羽枝が集まったモノです。
ストローみたいに中空なので、とても軽く、断熱材としては優秀です。
獣脚類も恒温動物に進化する為に生やしたと考えられます。
(白熊の体毛も中空で、とても暖かなのだそうです。)
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進化過程、その2
羽軸が枝分かれし、四方八方に羽枝が生えます。
モコモコとした綿羽です。
綿菓子みたいな形です。
ダウンジャケットと同じで、とても暖かです。
でも、観ての通り邪魔すぎ(笑)。
この羽毛では歩いたり走ったりするのに、あまりにも空気抵抗がかかり邪魔です。
もちろん、ここまでモコモコした恐竜の化石は発見されていません。
全身に綿羽らしきモノが生えた「シノサウロプテリクス」なども、
当然もっとスリムです。
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進化過程、その3
羽枝は邪魔にならない様に、平らになります。
この段階に進化した生物が「羽毛恐竜」だとします。
ダチョウなどの飛ばない鳥は、この段階まで退化したと考えています。
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進化過程、その4
前脚の羽毛は更に走行の邪魔にならない様に、羽軸から観て左右非対称になります。
空気を切り裂く様に進化したのです。
これが風切羽に進化するのです。
全身の羽毛が身体にフィットし、流線形のボディラインを形成します。
羽毛は少し硬い面を構成すると仮定しています。
この段階で、ある程度速く走ると、少し滑空が可能となります。
前脚の羽毛は、現在の鳥の翼に近付いているのです。
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進化過程、その5
羽毛の羽枝には、細かい「鉤」が出来、羽枝どうしがしっかりと絡み、くっつきます。
滑らかで、十分な強度を持った表面を持つ「飛行羽」が完成します。
翼を広げ、速く走れば、グライダーの様に飛行可能となります。
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4と5は逆では?とのツッコミもありますが、
速く走るのに邪魔にならない様に、この順番を想定しています。
エボデボでは4と5は逆と考えています。
理由は、ヒナの羽毛の成長過程から考えられています。
しかし、ここでは複雑な微細構造の形成が一番後であると想定しています。
過去の進化の過程と、現在の鳥類の成長過程が同じであるとの保証は在りません。
エボデボも、最近のアイデアですので、今後イロイロと変更があるでしょう。
実際の羽毛進化も、実は謎なのです。
当然ながら、あくまでもフィクションですよ。
安定した気候のジュラ紀の環境で、
気の遠くなりそうな長期間、じっくりと進化した事にしています。
また、ここでは鳥にマトモに進化した動物のみ描いてます。
この進化から外れた、奇妙な珍獣や羽毛恐竜も沢山居たことでしょうね。
偶然の積み重ねですので、同じ進化は恐らく二度と起らないでしょう。
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