sumi 「自由度」という考え方(人の腕の自由度) sumi


sumi 人の手首の自由度 sumi
人の手首の自由度
私達人類の手は器用です。
この器用さはナニで決まるか?
その一つは、工学的に言えば
関節の「自由度」と「関節角」ですね。
自由度とは、厳密に言うと難しいのですが、簡単に言うと、
「曲る方向の数」です。

手首:3自由度:それぞれ90度以上曲る。
ヒジ:1自由度:160度くらい曲る。
肩:3自由度:それぞれ90度以上曲る。
腕全体で言えば7自由度あります。
6自由度あれば3次元空間における手の位置と姿勢を自由に制御できます。
手は、腕のとどく範囲内であれば、ほぼ自由な角度に向ける事ができます。
肩に3自由度あるので、手の位置は腕の届く範囲内ならどこにでも置けますし、
手首にも3自由度あるので、どの位置でもある程度、自由に向きを変えられます。

さらに人は7自由度もあるので「冗長自由度」と言われます。
冗長自由度のおかげで、手や肩を動かさずにヒジの高さを調節できるワケですね。
腕の届く範囲内なら、障害物を避けて手を置く事が可能になるのです。
これが「器用」と言っても良いトコロです。
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sumi 人のヒジの自由度 sumi
人のヒジの自由度
ヒジは1方向にしか曲りませんね。
1自由度です。
関節角は135度くらいは在りますね。
もっとも、関節角は個人差もあります。
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sumi 人の肩の自由度:左右の旋回 sumi
人の肩前からみた図
sumi 人の肩の自由度:前後の旋回 sumi
人の肩横からみた図
人の肩は「3自由度」あります。
前から観たら、横方向には360度、グルグルと旋回可能です。
横から観たら、前後方向にも210度は曲ります。
ヒネル方向にも180度は曲ります。
しかし、このヒネリの動きは複雑でして、、、


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sumi 人の肩の自由度:肩の可動 sumi
肩を掴む
人は、肩そのものがグルグルと旋回するので複雑ですね。
この複雑な動きのオカゲで、人類の手は器用なのです。
右手で左の肩をつかむ場合、
右肩を少し前につきだします。
肩も上下前後に動かせるので、右手も左側に廻せるワケですね。
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sumi 人の肩の自由度:腕を上にあげる sumi
腕を上にあげる
腕を横方向に広げて上にあげる場合、
すなおに上がるのは、せいぜい110度くらいですね。
sumi 人の肩の自由度:腕を真上にあげる sumi
腕を真上にあげる
腕を真上に持ち上げるには、
肩も捻り上げる必要があります。
右腕を真上に振り上げてみましょう。
胸も上に持ち上がるでしょ?
肩もヒネリ上げられているので、胸も上に持ち上げられてしまいます。

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sumi 人の肩の自由度:腕をひねる。腕が下の場合 sumi
腕をひねる。下
腕を下におろしている場合、
腕は180度、ひねる事ができますね。
漫才のツッコミ動作も可能です。
sumi 人の肩の自由度:腕をひねる。腕が横の場合 sumi
腕をひねる。横1
腕をひねる。横2
腕を横にあげている場合、
腕のヒネリの関節角は、100度ほどです。
ただし、肩も前に突き出すと、
180度ひねる事ができますね。
肩が柔軟なので、横に突き出した時も
ヒネリの関節角は実質、
180度です。
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sumi 人の肩の自由度:腕をひねる。腕が横の場合 sumi
腕をひねる。上
腕を真上に上げた場合。
真上には肩をヒネリ上げているので、
腕のヒネル関節角は小さくなります。
せいぜい、90度くらいしかヒネル事ができません。
人間や生物の腕や脚は、モーターで動くロボットとは異なり、
筋肉で引っ張って動くので、複雑な制約条件がありますね。
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