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重心問題
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航空機の重心
鳥も航空機も同じなのですが、揚力と重力が釣合わないと飛行はできません。
揚力は主に翼で発揮されますが、胴体でも発揮されます。
てなワケで、揚力の中心を考えます。揚力の中心を「風圧中心」と呼びます。
次ぎに重心ですが、航空機の場合は荷物や乗客の入り具合、燃料の量によって重心位置が変動します。
よって、重心位置が変動しても、風圧中心の前に来る様に設計されています。
で、水平尾翼で「下向き」の力を発揮させ、上下の力の釣合いを保ちます。
重心が前にあれば空気抵抗の中心よりも前にあるので、前進した場合に安定します。
まあ、重心位置が風圧中心よりも前に無いと、鳥も飛行機も飛べないのです。
(水平尾翼の無いデルタ翼機は異なりますが、鳥とは懸け離れているので割愛します。)
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鳥の重心
鳥の胸には大きな「竜骨突起」と言う骨があり、強力な胸の筋肉があります。
この頑丈な竜骨突起に支えられた筋肉で、羽ばたく事が出来ます。
また、この筋肉によって重心が上半身にあります。
航空機と同じ様にバランスを保ち、巧みに飛行できます。
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獣脚類の重心
鳥に進化する前の獣脚類には重い竜骨突起は無く、胸の筋肉も鳥より小さいです。
また後脚の付け根にある巨大な「恥骨」や「座骨」があります。
後脚も強力で、重心は腰にありそうです。尾も重い。
そんなワケで、重心が風圧中心の後ろに配置されてしまいます。
尾翼で釣合いをとろうとしても、、、。
尾翼の風圧中心と重心との距離が、前翼の風圧と重心の距離の2倍だと仮定しても、
尾翼の揚力は、前翼の半分以上は必要となってしまいます。
そんなワケで、獣脚類が滑空するのは非常に困難なワケです。
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他の飛行生物の重心
ムササビやコウモリなど、他の飛行生物は?
翼竜も含めて、全て上半身に重心があると思われます。
風圧中心よりも重心が前にあるので、巧みに飛行滑空できるのです。
これは「トビヘビ」も例外ではありません。
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樹の枝から飛び立っても、、、
腰に重心がある獣脚類は、実はカナリ滑空に不向きな生物なのです。
幾ら高い樹の枝から勢いを付けて飛び出しても、お尻から落ちてオシマイの様です。
重心が風圧中心よりも後ろにあるので、
縦揺れ(ピッチ)角度が安定せず、失速しやすいのです。
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