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ムササビの失敗 |
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ムササビの滑空軌跡と理想的な滑空軌跡 |
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ムササビは100メートル滑空する場合、約20メートルほど降下します。 ムササビは飛び出したとたんに皮膜の翼を広げます。 だから、滑空軌跡は放物線を描かずに、なだらかに降下します。 この方法は高く飛べるので効率が良いと思うでしょ? ところが、スピードがアップしないので、あまり遠くに飛べない方法なのです。 下の曲線。 より遠くに飛ぼうと思ったら、しばらくは皮膜を広げず放物線運動を行った方が より速く飛べ、より遠く飛べるのです。 空気抵抗を考慮しない場合、横に時速36キロで飛び出し、10メートル降下したら、 時速62キロまでスピードアップできるのです! この後に翼を広げて上昇していけば、より遠くに飛べるのです。 ムササビは、あまり効率的な滑空は行っていないのです。 |
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ムササビに加わる力 |
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ムササビは飛び出したとたんに皮膜の翼を広げます。 このため、揚力は確保できますが、重力が打ち消されます。 また、皮膜は鳥の羽毛に比べて空気抵抗も大きいのです。 つまり、「樹上降下」と言っても、重力が巧く利用できていないのです。 ほとんど水平飛行なんですね。 ホントは暫くダーツの矢の様に、重力でスピードアップした方が良いのです。 |
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スキージャンプの方が効率が良い |
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ムササビの滑空軌跡。100メートル滑空で約20メートル降下しているので、 その軌跡は角度が約20度の坂道を転がっている事に近似できます。 この場合、重力は約20%しか利用できていません。 「樹上降下」と言っても、積極的に「降下」しているわけでは無いのです。 ムササビは重力に利用に失敗していると言っても良いでしょう。 むしろ、重力に逆らうために、速いスピードで滑空しているのです。 重力の利用は人間の方が巧みです。 スキージャンプの場合、降下の時は空気抵抗を極力抑え、 ジャンプの時だけ「V字ジャンプ」の姿勢で揚力を獲得します。 ムササビも、この方法を真似した方が、より遠くに飛べるのです。 |
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