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樹上降下説3(飛行の速度) |
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必要となる高さ |
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鳥が飛ぶ為には、どれくらいの速度が必要でしょう? 特に、翼が小さかった始祖鳥や、それ以前の原始鳥類は? 始祖鳥の離陸速度は 6m/s(地面効果を含まず) という試算があるそうです。(Rayner, 1985) Rayner,J.M.V in The Beginning of Birds (eds Hecht, M.K.et.al.) 289-292 (Freunde Jura-Museum, Eichstatt, 1985) 樹上から飛び下りて、このスピードに達する為には、 約1.8メートル以上の高さが必要です。(高校の物理で習ってね) 実際には空気抵抗が働いてしまうので、もっと高い所から飛び下りる必要があります。 また、それから水平飛行に移る為には、更に約3メートル以上の高さが必要になるのだそうです。 飛行軌跡は、こんな感じ ![]() 航空力学的に計算してみると、離陸速度は以下の通り。 |
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始祖鳥(地面効果を含まず) 秒速6メートル(時速21.6キロ) 高さは1.84メートル以上必要。 |
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始祖鳥の半分の大きさの翼の原始鳥類(地面効果含む) 秒速7.6メートル(時速27.4キロ) 高さは2.95メートル以上必要。 |
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始祖鳥の4分の1の大きさの翼の原始鳥類(地面効果含む) 秒速 10.7メートル(時速36キロ) 高さは5.84メートル以上必要。 |
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と言う訳で、水平飛行に移る為に約5メートルから9メートル以上の高さから飛び下りる必要があるのです。 しかも、この計算値は少々甘めだとの事です。ホントはもっとスピードが必要です。 また、地面効果は地面スレスレの水平飛行を行わないと得られません。 そんなこんなで、高さは10メートル以上は必要でしょう。 ビルの3階くらいですね。 これなら、地面の上を時速30キロで走った方が楽に飛べますね。 現在の「オオミチバシリ(ロードランナー)」などの鳥さんも時速36キロで走れますし。 飛行のデータは始祖鳥生息地主催の始祖鳥様が提供して下さいました。 |
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